天衣無縫 〜院長のひとりごと

弱らない。弱らせない。

掲載日 : 2014年12月21日

すっかり寒くなって、いよいよ本格的クリスマスシーズンの感じがします。
先日出張で福岡を訪れました。七隈線という地下鉄に乗った時の出来事です。
私はわりと始発に近い駅から乗りましたが、走り出して4つ目の駅で既に車両の座席はいっぱいになっていましたが、70才代と見える男性が乗っていらっしゃいました。私の目の前ではありませんでしたが、私は立とうとしたその時、再度その男性の身だしなみ立ち姿が氣になりました。ジャケットを着て、パンツにはキチッとアイロンがかけてあり、立ち姿は仙骨が効いて、首は綺麗に立ち、両股はしっかり内側も発達しています。普段から意識的に身体を整えていらっしゃる証拠です。とっさにこの方に席を譲る行いは、この方に失礼にあたるとする氣持ちが湧きました。その次の駅で席をお立ちになる方がいらっしゃいましたが、その男性はやはり座席に座らずに、そこの駅で乗ってきた他の乗客が席に座りました。
一概にお年寄りというけれど、この方のように自分の意識を強く持っていらっしゃる方の思いは大切にしたいと思うのです。そしてこのような方が疲労した時には、瞬時にお助けすることが出来る自分でありたいと思います。手助けをするにしても、自立を見守るにしても、その方の思いを見極めることが本当にその方を大切にすることになるのではないでしょうか。
私自身この方を目標として、意識を強く持って熟成した年を重ねたいと思いました。