天衣無縫 〜院長のひとりごと

複雑なことをする前に、単純なことを考える

掲載日 : 2015年06月03日

人間何かが上手く出来ないより、上手く出来た方が楽しくなります。
運動部などの部活動の試合が盛んな時期になり、大会で結果を出したい、もっと競技能力を上げたいとお申し出をたくさんいただきます。
こんなボールが打ちたい、こんな動きが出来ればなど、目標や理想的な動きはお有りになります。
しかし、ただ立つ、歩くなどの単純なことがまったく上手く出来ていないため、実際に走る、打つ、回るなどの動きを高めようと思って練習に時間を費やしてもほとんど効果が上がりません。効果が上がらないばかりか、無理をしている局所に痛みを出してくるケースも多いのです。その痛みや違和感を放って置けば、必ずそこが変形して来ます。一流選手でも種目特有の変形がある人が多く見られます。ですが、超一流選手になると種目特有の変形はまったく無いばかりか、練習を重ねれば重ねるほど、身体の美しさも増して行きます。事実、腕相撲世界一の男性などは、重い重量で毎日バーベルでのアームカールをされていましたが、手の掌に豆など一つもありませんでした。当院にいらしている子供さんや社会人、高齢者の皆さんまでもが日々ナチュラルな身体の美しさを取り戻し、何かに上達される喜びを楽しんでいます。
立つ、歩くといった人間の動きとして最も単純なことが上手く出来ていなければ、複雑なことをやっても無理に無理を重ねているだけで何かの上達は望めません。
単純なことを極めて行けば良いのではないでしょうか。
日々を充実させて行くことは、それほど難しいことではありません。